「資産を全て使ってから死ぬ」は人間の本能から実現できない

「十分な老後資産を作り、死ぬまでに全て使い切る」というのが理想の人生だと思いますが、人間のお金に対する本能から、これを実現することはかなり難しいです。

人間は資産が少なくなることを避け、嫌がる

日経新聞さんの記事はこちら

老後資産は減っても満足度を下げない 人生100年こわくない・資産活用で笑おう(野尻哲史) - 日本経済新聞
退職後に保有する資産を使って生活をすると、その資産は減ることになります。そのために作り上げてきた資産ですから、使うこともそれによって減ることも当然のはずです。しかし多くの人が資産は減らない方が良いと思うのはなぜでしょうか。なぜ資産を減らした...

まとめると。

■高齢になるほど同じ金額の満足度は上がる

・同じ2000万円でも年齢が上がるごとに満足度は上昇していく

・2000万円を下回る資産水準になると満足度に年齢差は関係がなくなる

■満足度を低下させない取り崩し

・年数をかけて少しずつ保有資産を取り崩していくことで、たとえ保有資産が減っても資産水準の満足度はそれほど低下させないで済む

・資産を運用しながら少しずつ取り崩して使っていくことを退職後に取り入れる

・人間は資産が少なくなくことを避け、嫌がる

・加齢に伴って資産が徐々に減っていくとすれば、資産に対する満足度は必ずしも低下するとは言えない

・資産活用、資産の取り崩しの議論を進める根底には、資産水準そのものではなく、それに対する満足度を置くべき

まとめ

資産の加齢に対する満足度と取り崩しについてご紹介をしました。

・人間のお金に対する本能から高齢になるほどお金を持っていたくなる
・資産を運用をしながら少しずつ取り崩して使っていく
 
「人間は本能的にお金が減るのが怖いので、資産運用をしながら少しずつ使っていく」ということは、最終的には老後資金として作った2000万円、1億円かは分かりませんが、そのまま残るということですね。
この記事の考え方は、最終的にFIREの4%ルールそのものです。株式の資産運用だけでいかに減らさずに不労所得を作っていくかということです。
減らさないことが前提なので、死ぬときには、資産が増えている可能性が高いです。
 
個人的な結論としては、
「人間はお金が減ると怖いという本能を持っている」ことを初めから受け入れた上で4%ルールを基準として、取り崩し、使うことを意識的にしていく。
です。
これをしても、FIREをしたようなお金の管理能力を持った方々は、年齢を重ねるごとに大きく資産を増やしていくことでしょう。
とにかく、使うことを意識しないと一方的にお金は増え続け死ぬ時が一番資産が多い可能性も高いです。
しかし、資産運用をせず、一方的にお金が減り続ける精神的な苦痛に比べればこれも仕方がありません。
 
これはあくまでも働かない時の結論であって資産運用をしながら一生働き続けることが人生の最適解であるというのが私の考えです。
 
人生での成功とは FIREを達成しフリーランスとしてストレスなく働く
様々な考え方があると思いますが、人生の最適解は「FIREを達成しフリーランスとしてストレスなく働く」だと考えています。
「好きな仕事で生涯現役」には経済的自立が必要
「好きな仕事」で生涯現役で働くのが理想だと考えている方もいると思いますが、この働き方は「経済的自立」をしないと実現することはできません。
早期退職をする前に知っておきたかったこと FIREはゴールではなくスタート
FIREを達成するまでには、さまざまな困難があります。そして、FIREをしてから本当の意味での人生が始まります。
FIREは誰もが選択できる生き方 達成できなくても人生はより良くなる
FIREという生き方は日本人を始め先進国に住んでいる方であれば、誰もが選択可能な生き方です。しかし、「私には無理」と考えた時点でその夢からは遠ざかります。
 

コメント

  1. 匿名 より:

    勉強になります。

    • バフェとも より:

      匿名さん
      「勉強になります」とのコメントをいただきありがとうございます。
      そのように言っていただき、嬉しく思っています。