アジアの超富裕層投資家が
現在、懸念していることは
市場のボラティリティと
地政学的リスクの管理方法
これらのリスクを軽減するための
適切なポートフォリオの分散方法
であることが明らかになりました。
アジアの裕福な投資家への調査で明らかになったこと
スイスのプライベートバンク、
ロンバー・オディエは
以下の富裕層を対象に
調査を行っています。
エリア:アジア太平洋地域
資産:投資可能な資産が100万ドル以上
人数:450人
2020年の調査
COVID-19のピーク時に、
調査対象となった
APAC 富裕層の過半数は、
ポートフォリオの特性を変更せず、
「様子見」としていました。
これは主に、
リスクに対する理解不足と、
パンデミックの進展に対する
不確実性に起因するものです。
2022年の調査
今回実施した調査で分かったことです。
インフレ
シンガポール、香港、日本、
タイ、フィリピン、インドネシア、
台湾、オーストラリアの投資家の
約68%が現在の市況をより良く
乗り切るためにポートフォリオを
再編成または変更をしています。
調査対象者の約77% が、
インフレの上昇と景気後退の
見通しが最も厄介だとしています。
シンガポール人はこの状態を
最も心配しています。
30年以上にわたりインフレ率が
ほぼゼロだった日本でさえ、
インフレ圧力に直面しており、
日本の富裕層の69%がそれを懸念しています。
日本の富裕層の3分の1は、
今後12ヶ月以内に金融引き締めが
行われると考えています。
金利上昇
アジアの富裕層投資家は、
一般的に金利上昇を
あまり懸念していません。
それは、政府が経済成長に
ダメージを与えるほどには
金利を上げないように慎重であると
考えているためです。
しかし、オーストラリアと
インドネシアの投資家は
そのように考えていません。
地政学的リスク
フィリピンの投資家は地政学的な
不安定さを最も懸念しています。
香港とシンガポールの投資家も
地政学的な緊張を今後12ヶ月間の
トップリスクのひ1つにあげています。
これらの投資家は、
地政学的リスクや紛争が
投資のリターンに
与える影響を懸念しており、
多くの投資家が
今後のリターンの
低下を予想しています。
また、この不安定な時期に
投資機会を逃してしまうことも懸念しています。
香港と日本では、
「株価の下落、信用スプレッドの拡大、長期金利の上昇」
という現在の環境が
ポートフォリオに
悪影響を与えていることから、
現在の分散投資戦略の有効性を
疑問視する声が多いです。
リスク軽減のために投資家がしていること
APACの超富裕層投資家は、
より保守的になり、
株式や債券といった
伝統的な資産クラスから、
自社投資へと資金を
振り向けていることが、
調査の結果明らかになった。
また、現金や金などの
より安全な資産に資金を
投入している人も多い。
また、プライベートエクイティ、
プライベートデット、不動産、
インフラ投資などの
プライベート資産に投資している人もおり、
シンガポールとオーストラリアの
投資家が主導しています。
過去2年間で、多くの投資家が
国内市場から離れました。
コロナ後の不確実性を管理するために、
ポートフォリオによりグローバルな要素を
取り入れています。
日本とインドネシアの投資家が
積極的にこれを実行していることが
明らかになりました。
新型コロナの影響が
グローバルであったとしても、
国によって株式リターンに
大きな乖離があり、
一部の市場では
特定の資産クラスの割合が
低くなっています。
アジアの投資家は洗練されており、
国内要因への依存度を下げつつ、
国内市場以外の資産に目を向ける
という長期的アプローチの重要性を理解しています。
まとめ
アジアの富裕層がとっている
ポートフォリオ戦略について
ご紹介をしました。
端的に言うと、
かなり不透明な状況なので
より保守的なポートフォリオに
しているということです。
・現金、金などの安全資産の比率を増やしている
・自国への投資比率を減らし、よりグローバルに分散させている
難しい環境が続いています。
していることは
先が見えない相場では
リスクを大幅に減らす。
という行動ですね。
今一度、自分のポートフォリオは
リスクを取りすぎていないか
確認をしておきましょうね。
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