株式60% 債券40% のポートフォリオを放棄してはいけない

株式60%、債券40%で構成されるポートフォリオは長い間、投資家に適正なリスクで魅力的なリターンを提供してきましたが、

今年は株式と債券の両市場が下落したため、この戦略はうまく機能していません。

株式60% 債券40% のポートフォリオを放棄してはいけない

ブルームバーグ米国総合債券インデックス

ブルームバーグ米国総合債券インデックスの年初来リターンはマイナス16.26%で60/40戦略からは退くべきと言う方も多い。

しかし、以下の内容から60/40のポートフォリオを放棄すべきではない。とブルームバーグは指摘しています。

1980年から2022年7月まで、60/40ポートフォリオは42年のうち35年でプラスのリターンを達成した。

つまり、この投資ミックスに依存した投資家は、83%の確率でポートフォリオの価値を高めているのだ。

統計学者に聞けば、60/40の長期運用成績は統計的に有意であり、偶然や運の結果ではないと言うだろう。

 

1年間、満足のいくパフォーマンスが得られなかったからといって、重要な投資決定を下すのは決して良い考えとは言えません。

金融危機の最後の年である2008年から2022年までの間に60/40ポートフォリオが下落したのは 2018 年だけで3%下落しました。

2019年、2020年、2021年の間に、ポートフォリオはそれぞれ22%、14%、17%を投資家に還元しました。2021年までの30年間の年間平均収益率はなんと9.89%でした。

賢い投資家は、投資が長期的な取り組みであることを知っています。
賢い投資家は投資が長期的な取り組みであることを理解しており、自分の現役時代やそれ以降に高く評価されることを期待して投資ポートフォリオを構築している。
長期的な視野で投資を行う投資家にとって、40年以上にわたる投資生活に比べれば、1年の落ち込みはささいなことなのです。
 
投資は簡単だが、簡単ではない。投資リターンは日々変動するため、市場を見ている投資家はしばしば「短期的炎症」となり、

トレンドが自分に不利な方向に向かうたびにポートフォリオを変更すべきだと考えるようになる。

歴史的に見ると株式投資は長く持てば持つほど、儲かる可能性が高くなる。

 
 
1970年1月から2022年9月までの52年間のS&P500のパフォーマンスを見ると、株式投資で損をする確率は、投資を継続するほど低下しています。

株式投資で投資家が損をする確率

1年 18.2%
3年 13.4%
5年   9.6%
10年 4.7%
15年以上 0.0%
 

「60/40」ポートフォリオは長期投資家にとって有効な戦略であり続けるという事実を、受け止めてほしい。

まとめ

「株式60% 債券40% のポートフォリオ戦略」は今まで、そして今後も長期投資では機能し続ける。というブルームバーグが指摘した内容についてご紹介をしました。

この指摘については同意します。現状は債券市場が崩壊しているので、債券は株式の下落を補うどころかダブルパンチになっていますが、

いつかは、元のような状態に戻っていくでしょう。

 

しかし、私は債券投資を積極的にしていません。リスク資産の98%ぐらいは株式で運用しています。

なぜなら、株式が他の資産より圧倒的にリターンが大きいことは以下のようにデータが証明しているからです。

株式投資 ジェレミー・シーゲル

ただし、リスクはかなり大きくなるため、誰にでもおすすめできるポートフォリオではありません。

そのような観点から今回ご紹介をした60/40ポートフォリオは1952年にノーベル賞受賞者のハリー マーコウィッツ氏によって考案されたもので、

過去の経験則や実績でも申し分ない素晴らしい戦略だと思います。

また、一般的に言われている以下のポートフォリオもお勧めしておきます。

株式投資比率(%) = 100 - 年齢
 
 
いつも、未来は過去のデータ通りになるとは限りませんが、ポートフォリオは自分のリスク許容度によって決めてください。
リスク許容度が分からないのであれば、株式などのリスク資産比率を徐々に増やし自分のリスク耐性を確認すればよいのです。
私はいつ気が変わるか分かりませんが、今後、リスクを減らしたいと思えば株式を売却することでしょう。
 
 
ポートフォリオよりさらに重要なことは、「株式市場に居続ける」ということです。長期投資をすることで初めて確実なリターンを手にすることができます。
「敗者のゲーム」でも著者のチャールズ・エリス氏は株式投資は20年程度から、リターンがプラスに収束すると語っています。
インデックス投資をするなら「敗者のゲーム 」は必読の名著
インデックス投資家なら必読の名著、「敗者のゲーム」の改訂版が出たので数年ぶりに読みました。
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モーニングスターでS&P500の保有期間が長くなるほどプラスリターンに収束するという記事がありました。
 
お互いに株式市場に居座ることで未来に果実を手に入れましょうね。
 

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