S&P500の最高値更新 大型ハイテク7銘柄など一握りの企業がけん引 

S&P500は連日のように過去最高値を更新していますが、これは大型ハイテク企業を中心とする、一握りの企業がけん引しています。

S&P500指数は大型株の影響を受けやすい

S&P500は2022年1月3日につけた過去最高値を2024年1月29日に更新しました。その後も連日のように最高値を更新し5000を突破しています。

日経新聞さんの記事はこちら

S&P500が5000突破 一極集中で過熱感、次の主役探る - 日本経済新聞
【ニューヨーク=竹内弘文】米国の主要な株価指数であるS&P500種株価指数が9日、史上初めて5000を突破した。巨大ハイテク7銘柄「マグニフィセント・セブン(MAG7)」など一握りの企業が相場をけん引する構図が続く。マネーの一極集中によって...

要点をまとめると。

■S&P500の高値更新は一握りの銘柄によるもの

・S&P500が9日に史上初めて5000を突破した

・巨大ハイテク7銘柄「マグニフィセント・セブン(MAG7)」など一握りの企業が相場をけん引する構図

・時価総額が1000億ドル超の企業は94あり、時価総額の合計は2023年末比で1割程度増加

・時価総額が1000億ドル以下の時価総額の合計は、ほぼ増えていない

・S&P500は時価総額で加重平均して算出するので一握りの大型株の株価に左右されやすい

・S&P500を当分で組み入れた指数は2022年1月の最高値を更新できていない

■今後、S&P500をけん引する候補企業

・S&P500のイールドスプレッド(益回りと長期金利の差)は02年以来の割高さであることを示している

・新たな相場けん引役の候補は大手製薬会社のイーライ・リリー(時価総額ランキング8位)

・その他に時価総額が増えている企業はホーム・デポ(19位)、マスターカード(20位)

■米国経済の今後

・ISM製造業景況観指数は好不況の節目の50を15カ月連続で下回り、ドットコム・バブル崩壊時の記録に迫る

・低金利やコロナ禍の経済対策で、家計や不動産投資などで債務は積み上がる(NYCBは商業用不動産向け融資の不良債権処理で赤字転落)

・ハワード・マークス氏は次のように述べている
「安価なマネーに支えられた苦労のない時代だった」
「景気後退に対する一時的な対応を除き、安価なマネーの環境に戻る可能性は低い」
※金利高にそくした投資をする必要がある

まとめ

連日のように最高値を更新しているS&P500指数と米国経済の現状についてご紹介をしました。

S&P500の直近、5年間の株価推移です。コロナバブルが弾けた後、2年1ヵ月ほどで最高値を更新してしまいました。

S&P500、過去5年の株価推移

 

ハワード・マークス氏の言葉はとても参考になります。

「S&P500は割高な状態(バブル?)で今までのように簡単に儲けることはできない。現状にそくした投資をする必要がある。」と解釈しました。

現状がバブルなのか私には分かりません。

良いことですが、日本では、新NISAをきっかけに多くの初心者が株式市場に新規参入している状況です。

多くの一般の方からも「S&P500」という言葉をよく聞くようになったので、何とも言えない違和感はあります。

しかし、インデックス投資家は、今が バブル か バブルでないかは は関係なく、「売らずに買い続ける」しかありません。

心の準備だけは常にしておいた方がよさそうですね。

 

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