米国株、今後の見通し FRBが利下げに動くのは「景気後退の始まりか、金融市場の危機」

米国、今後の金融政策について米連邦準備理事会(FRB)と債券市場、株式市場の動きは異なっています。米国株などの今後の見通しについてご紹介します。

「利上げ停止=株買いのサイン」とならない可能性

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米国株「後退」織り込まず 日本・アジアに投資家触手 - 日本経済新聞
米国、深まる市場とFRBの溝米国の金融政策の見通しについて、米連邦準備理事会(FRB)と債券市場、株式市場の間の溝が深まっている。年内の利下げについてFRBは否定を続ける。一方、債券市場では景気後退とともに年内の利下げの織り込みが進む。金利...

■FRB、債券市場、株式市場の現状

米連邦準備理事会(FRB)
年内の利下げを否定。

債券市場
景気後退とともに年内の利下げの織り込みが進む。

株式市場
利下げを期待した株高となっている。
予想PERは16.8倍から18.2倍に拡大。

■FRBが利下げに動くケース

景気後退の始まりか、金融市場の重大な危機のいずれか。どちらも株価下落を招く。

■過去10回の米利上げ停止後の株価動向

1974〜1984年の5回(高インフレ)
S&P500が利上げ停止後から3カ月、6カ月後で5%下落

1989年以降の5回(低インフレ)
S&P500が利上げ停止後から3カ月後に平均8%、6カ月後で12%上昇

■利上げ停止は株買いのサインか

4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比4.9%と依然として高い水準。
「利上げ停止=株買いのサイン」とならない可能性がある。

「利下げ開始=株買いのサイン」となるのか
60年以降をみると景気後退局面で利下げが始まった直後は株価は下落基調。
※景気後退が前提なら「利下げ=株高」は成り立っていない

今の株価が崩れていないのは「本当に景気後退になるか確信が持てないため」。

■現状と今後の見通し

米国

ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の先行きに対する確信は高くない。ので株式にも債券にも持ち高を大きく傾けないスタンス。

GAFAMに投資マネーが集中しているしていることから、投資家が景気後退に備える姿勢が見て取れる。
※GAFAMの時価総額は昨年末から30%増えたが、S&P500のGAFAMを除く495銘柄は2%しか増えていない

インフレが続き「早期利下げ」のシナリオが崩れれば、逆風に変わるリスクがある。

「極端な集中」が進行しているため、金融引き締めで景気が減速すれば、4100台で推移するS&P500が年前半には2022年の安値(3577)を試す。

欧州

欧州株が高級ブランド株を中心に上昇しているが、欧州中央銀行(ECB)の利上げが続く可能性が高いので、2023年後半の見通しは明るくない。

クレディ・スイス・グループをきっかけとした金融不安も消えていない。

日本

相対的に堅調な日本の経済と企業業績が日本株を支えるとの見方は多い。

企業が値上げをしても販売数量が大きく落ちていないのは「過去30年間なかったことで、大きな構造変化になる可能性がある」、消費財や陸運、小売りなどの追い風になる。

PBR(株価純資産倍率)1倍割れ企業への是正要請、中国の経済再開の恩恵も期待できる

景気減速懸念が強い米国株からの資金移動の対象として買われる可能性がある

長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)変動幅の上限が1%に拡大された場合、10年物国債利回りは一時的に0.8〜0.9%程度まで上がる。

低リスク通貨として円が買われる可能性を指摘する声もある。

新興国

中国の経済再開が追い風となり、米国の利上げ一服で新興国通貨や債券にとっては好材料となる。ただし、地域差が大きい。

中国、東南アジアの株式に上昇の余地あり。

韓国、台湾の半導体関連株は上昇が期待できる。

タイなど一部の東南アジアでインフレがピークアウトし債券に投資しやすい環境になってきた。

ブラジルでは農業関連企業に投資妙味がありそう。

ハンガリーやチェコなど中・東欧諸国はインフレ率も高止まりが続き、株式、債券ともに投資しづらい環境が続く。

トルコは今年、インドネシアとインドでは来年に大統領選などの選挙を控えているため、株式市場にはマイナスとなる。

中南米では左派政権が国政を主導する動きがあり、慎重な投資判断が必要。

まとめ

米国株の今後の見通しについての見解についてご紹介をしました。

過去の事例と比較はするものの、なかなか「こうなる」とは言えないようですね。

あたりまえのことですが。

 

市場では現時点では大きな景気後退は見込まれてなく「マイルドリセッション」が大方の予想になっています。その中で今後どのようになるかは非常に読みづらい相場です。

まだまだ、ガマンの時は続きそうです。

日本株だけに、これほど買いの声が聞こえてくるのは、私が投資を始めてから初めてではないでしょうか?総理はバフェットさんにお礼を言いに行った方がいいですね。

 

説明にもありましたが、まさしく新しい大きなポジションを張れない相場が去年から続いています。

しかし、結論としてはいつも同じですが、インデックス投資を続けている人はそのまま買い続ければいいですね。

現状はまさしくインデックス投資で少額買っているだけです。そして拾えるタイミングがあれば大きく拾うというスタンスです。

もし、このまま上昇をしてしまっても、来年の「新NISA用の資金ができた」と自分に言い聞かせるつもりです。^^

 

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