リセッションでの投資でやりがちな3つの失敗 投資リターンを高める方法

FRBのパウエル議長からは、「アメリカ経済のソフトランディングは難しい」という発言も聞かれ、

大規模なリセッションがせまっている、もしくは既におとずれていることがひしひしと伝わってきます。

過去のデータから分かっている「リセッション時の投資でやりがちな3つの失敗」を知ることで投資のリターンを高めることができます。

リセッションでの投資でやりがちな3つの失敗

ゴールドマンサックスCEOは米国経済が景気後退に向かう「良いチャンス」があると投資家に語り、

JPモルガン・チェースCEOは6~9カ月後のリセッションを見込んでいると話しています。

米トップランクのアドバイザーは過去のリセッションの失敗から学ぶチャンスだと株式投資でやりがちな3つの失敗について語っています。

1.市場が下落した時に売る

S&P500が年初来20%以上下落しパニックになり売却する投資家がいるのは理解できます。しかし、専門家によると市場が回復すると、その行動を後悔する人が多いようです。

チェック・キャピタル・マネジメントCEO
最大の間違いは、「高く売って安く買おうと考えること」です。市場が下落したときにタイミングを計ろうとすると、回復時に利益を逃す可能性が高くなります。

お金は感情的なものです。
しかし、株式市場は長期にわたって好調だったことを覚えておく必要があります。 

若い投資家、退職者、株式市場がどうであろうと、一連のルールを書き留めてそれを守ることを提案します。

2.ボラティリティの高い中で投資をひかえる

市場が低迷したときに売却する人がいる一方で、投資を完全に避ける人もいます。

生命保険会社の調査によると、65%の投資家が損失を恐れて、「必要以上の資金」を株式市場から遠ざけています。

ウェイバリー・アドバイザーズCEO
私たちは、チャンスを生かせずに通り過ぎてしまうことよりも、紙の上で失う可能性のあるものに執着している。

研究によると、最高のリターンは株式市場の最大の下落の後に続く可能性があるため、株式市場から離れてしまうと、将来の利益を見逃すリスクがあります。

歴史は繰り返さない。しかし、それは私たちがどこに向かっているのかを示すかなり良い指標です。

 

JPモルガンの調査によると、過去20年間の上位10日間のパフォーマンスは、2008年の金融危機中の株式市場の大幅な下落、または2020年のCovid-19パンデミックの初めの引き下げの後に発生しています。

2002年から2022年までの上位10日のリターン

ランキング 日付 リターン
 1 2008年10月13日 11.6%
 2 2008年10月28日 10.8%
 3 2020年3月24日 9.4%
 4 2020年3月13日 9.3%
 5 2009年3月23日 7.1%
 6 2020年4月6日 7.0%
 7 2008年11月13日 6.9%
 8 2008年11月24日 6.5%
 9 2009年3月10日 6.4%
10 2008年11月21日 6.3%

3.ポートフォリオのリバランスを怠る

景気後退期に投資する場合でも成長期に投資する場合でも、市場の変化によって資産が目標配分からずれることはよくあります。

あらかじめ決められたパラメーターに基づいてバランスを調整することの重要性を強調しています。

ウェイバリー・アドバイザーズCEO
リバランスを行わないと、資産が目標やリスク許容度と合わなくなる可能性がある。

まとめ

米トップランクのアドバイザーが語る、「リセッション時の投資でやりがちな3つの失敗」についてご紹介をしました。

1.市場が下落した時に売る
2.ボラティリティの高い中で投資をひかえる
3.ポートフォリオのリバランスを怠る
まさに、この失敗をしないように忠実にコツコツと長期投資を継続することができれば、億の資産は作れるでしょう。
 
3については定期的、景気が良い時にリバランスをするルールを設け、実施しておけば問題ないと思いますが、
1,2についてはメンタルが大きく影響するので難しいところです。
しかし、3の自分のリスク許容許容度の中でポートフォリオを構築しておけば、暴落時でもある程度はメンタルのダメージを軽減することは可能です。
現在の米国市場はまさしく、暴落中の弱気相場ですのでこれらの内容を十分に理解した上で過ちは犯さないようにしましょうね。
コツコツ投資を継続していきましょう。
 
インデックス投資をするなら「敗者のゲーム 」は必読の名著
インデックス投資家なら必読の名著、「敗者のゲーム」の改訂版が出たので数年ぶりに読みました。
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