明日の未明にFOMCの会見がおこなわれますが、12月に利上げを減速させる可能性はあるのでしょうか。
「FRBの利上げ早期停止は見当違い」であると元米財務長官は痛烈に指摘しています。
FRBの利上げ早期停止は見当違い
元米財務長官でハーバード大学名誉学長のローレンス・サマーズ氏は利上げの早期停止を求める声は「ひどい見当違いだ」と指摘をしています。
FRBが会合の準備をする中、金融政策の対応が遅れていることを考えると、
経済がリセッションにおちいることを恐れて、FRBはすぐに停止すべきだという声が政治家やエコノミストの間で高まっています。
このアドバイスはひどく見当違いだと思います。
これは、新型コロナウイルス感染症以降、インフレに関して悲惨な間違いを犯したという実績を持つ経済学者のコンセンサスからきています。
通常、一度も起こったことのないことよりも、以前に起こったことを心配する方が賢明です。
1966年から1981年の間に何度もリセッションを恐れて早々と休止した。長く戦い続けて過度のリセッションを招いたケースはありますか?
過剰な引き締めの症状は、インフレ率がFRBの目標値である2%を持続的に下回るようになれば、一応は収まるだろう。
4%以上の利上げでコアインフレ率が6%をはるかに超えていたのが2%以下になると本当に信じている人はいるのだろうか。なぜだろうか。
それとも、「インフレは気にするな、リセッションにならないようにしろ 」という主張なのだろうか。
このような考えを持つ人は、2%の目標を目に見える形で放棄することが、どのように作用するのかを説明する必要がある。
過去に金融政策をリセッション回避に大きく割いたのは、1966~1981年の悲惨な時期だけである。
歴史は、一度発生した高インフレを止めるのは非常に困難であることを示唆している。先進国ではインフレを止めようとする努力の大半が失敗している。
FRBが動いているため、期待が固定されたままであることを思い出すことが重要です。FRBの動きが止まると、期待が高まる可能性があります。
もしFRBが金利を5%に近づけるという現在の市場の予想を実行に移さなければ、市場や他の人々はそれを緩和とみなすだろう。
バランス的には、特に過去の誤りを考慮するとFRBは現在の路線を維持し、その後、物事を評価すべきである。
まとめ
サマーズ氏の「FRBの利上げ早期停止は見当違い」であるという指摘についてご紹介をしました。
これは、一般的な方へのメッセージというよりはFRBに対して「間違った政策をするな!」というきついメッセージですね。
CPIのグラフは点線がその時期でのインフレ予想ですが、まぁ当たりません。多くの経済予想はどんなに賢い方でも全く当たらないことがよく分かります。^^
高インフレはそろそろ、下がるだろう下がるだろうと長期化していくのでしょう。
市場はいつでも自分達の都合のいいように解釈をするものです。
FRBは市場や政治の圧力に負けて利上げを減速するのでしょうか。それとも以下のような過去の過ちを繰り返すのでしょうか。
FOMCの会見でパウエルさんは、この流れで現時点ではハト派な発言はできないはずです。逆に利上げを減速すると受け取れる発言があればサプライズです。
株価は大幅高となり市場は暴走を始めることでしょう。
あっ、次回の利上げについては0.75%で確定のはず。
もう一段、株価が下落したタイミングで投資ができるよう願いながら待つことにします。(^^)/
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