日興アセットマネジメント「Tracers MSCI オール・カントリー」諸経費の上限を引き下げ

日興アセットマネジメントは「Tracers MSCI オール・カントリー・インデックス(全世界株式)」などの諸費用の上限年率を引き下げることを発表しています。

「Tracers MSCI オール・カントリー」諸経費の上限を引き下げ

情報元はこちら。

日興アセットマネジメント株式会社は、

「Tracers MSCI オール・カントリー・インデックス(全世界株式)」と「Tracers グローバル 3 分法(おとなのバランス)」について、

2023年8月4日付で、「諸費用」の上限年率を引き下げることをお知らせいたします。

以下、2つのファンドの「その他費用・手数料」内の「諸費用」の上限年率を0.1%から0.03%に引き下げます。

■ファンド
1.Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式) 
2.Tracers グローバル3分法(おとなのバランス)

■信託報酬
1.0.05775% 
2.0.1089%

まとめ

「Tracers MSCI オール・カントリー」諸経費の上限を引き下げについてご紹介をしました。

しかし、この内容だけで理解できるのは投資オタクぐらいで、ほとんどの方は「何言ってんだか、わけがわからん」だと思います。それが普通です。

 

まず、問題になった指数使用料について、日興アセットマネジメントは以下のように説明をしています。

指数の商標使用料(ライセンスフィー)の扱い

日興アセットでは、かねて指数ライセンスフィーを当社役務の対価である信託報酬とは分離する考え方を採っています。

指数ライセンスフィーは指数業者に支払う費用であり、またファンド規模などによって金額が異なります。

そのため、当社の運用する投資信託ならびに ETF(上場投資信託)の多くにおいては、「その他の費用・手数料」に含めています。

下記の右側の表が「Tracers MSCI オール・カントリー」だという意味です。多くは左側の表のように信託報酬に含んでいるので、なかなか苦しい説明です。

この内容については、今後、統一することが必須だと思いますが、ここでは、これ以上は語りません。

 

で、本題です。今回発表をしたのは信託報酬以外の費用(その他の費用・手数料)の話です。

このタイミングでこの分かりにくい発表をしたのは、指数使用料の少し良くないイメージを払拭したかったのと、一番大きいのは「はじめてのNISA・オール・カントリー」の登場でしょう。

信託報酬以外の費用は基本的に年一回の運用報告書に記載されるものです。

■eMAXIS Slim オール・カントリーの例

なぜなら、運用してみないと分からない費用だからだと考えています。その費用を事前に0.1%から0.03%にするとは、確実に削れる不要なコストをのせていたということです。

実質コストは、決算後に初めて分かるので、5月決算後の運用報告書を待つことにしましょう。

 

改めて、信託報酬が安い全世界株のファンドです。

■全世界株式
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー) 0.05775%
Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式) 0.05775%?
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 0.1133%
たわらノーロード全世界株式  0.1133%
 
eMAXIS Slimは完全に黙ってしまいました。それでもいいのですが、それはSBI証券と手を組んだ「はじめてのNISA・オール・カントリー」などのファンドに1位の座を奪われるということを意味しています。
 
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