日経平均は年初来で28%以上も上昇し、驚異的な強さを見せています。今、日本株を買わないとこの上昇相場に乗り遅れ、後悔することになるのでしょうか。
日経平均は割安と言える水準ではない
ウェルス アドバイザーさんの記事はこちら。
要点をまとめると。
年初2万6000円割れの水準だったが、既に3万3000円を越え、さらに一段高をうかがうような動き。
日経平均、予想PER(株価収益率)
年初:14.95倍
3月末:17.17倍
5月末:18.74倍
6月28日:20.11倍
日経平均、予想PBR(株価純資産倍率)
年初:1.45倍
3月末:1.64倍
5月末:1.79倍
6月28日:1.92倍
※参考
S&P500のPERは21.9倍程度
日本株、海外インデックスの5月末時点での過去1年間のトータルリターン
日経平均:三井住友・225オープン 15.23%
全世界株:MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス 10.85%
米国株:S&P500 12.17%
(日経平均:日本株225・米ドルコース 34.52%)
・日本以外が政策金利を引き上げる中、日本だけが金融緩和姿勢を維持している
・コロナ禍の落ち着きでのインバウンド消費の拡大期待
・インフレで値上げする企業が多く賃上げも奨励されるような流れができてきたこと
・東証が株価評価の低い上場企業に対し利益率向上に向けた具体的な行動を促したこと
世界最大級の運用会社の1社であるナティクシス・インベストメント・マネージャーズ(運用資産1兆4000億米ドル)のグローバル・マーケット戦略責任者の見方
数カ月前には日本株を選好していたが、今後は中立を維持したい。
今年に入ってから見られた予想を上回る世界的な経済成長、日本の企業統治改革への関心の高まり、そして、円安が最近の日本株式市場の上昇に寄与している。
加えて、日本国内のマクロ経済動向により、この何十年ものデフレ停滞から脱却しつつあるとの楽観的な見方を投資家が強めていることも投資家の強気の背景。
インフレ率が持続的に予想以上に上昇し続ければ、経済に構造的な変化が起きていることを示す証拠となるだろう。
最近の相場上昇を受けてバリュエーションはいくぶん上昇したが、特に企業統治が改善されるなか、依然として非常に魅力的である。
しかし、世界経済の成長鈍化が進むという我々の見通しでは、輸出型経済の日本にとって重しとなり、過度な通貨安はむしろ逆効果である。
・様々な不確実性要素を考慮する必要があり、簡単には予測できない
・日銀に政策変更の可能性が高まれば、為替や株式市場に影響を与えることは必至
過度な円安に対しては、財務省などが市場介入する可能性があるため、歯止めがかかるかもしれない。
日銀は「来年インフレが上向くと確信を持てれば、金融政策の正常化に着手することはあり得る」という考え。
まとめ
日本株の現状についてご紹介をしました。
この記事の日本株に対する明確な結論はなかったです。
今後過去の最高値を更新するのか?4万円を突破するのか?私には分かりません。
しかし、現在の水準から日経平均などのインデックスを購入することはしません。指数ではなく割安な個別株を見極めて購入する場合は別です。
根本的にある考えとして、この短期間で日本の企業が変身し企業文化が一新したとはどうしても思えないんですよね。外国人より日本企業(日本人)が考えることは知っていますから。
景気は「気」からなので人々が勢い付けば暴騰し続けるという可能性はありますが。
なぜか、記事内では触れていませんでしたが、最近の日本株上昇の一番大きな理由は、下記の2点です。
1.バフェットさんが商社株を大量購入し世界に宣伝した
2.地政学や国のリスクで台湾や中国に投資しづらい
2については、日本株への投資理由としては消極的な内容ですが、すぐに解消するとは思えないので長期的に続く可能性が高いです。
トータルリターンについてですが、下記の同じシリーズの投信で5月末時点でのリターンを比較するとこうなりました。
■eMXIS Slim 日経平均
1ヶ月 7.06%
6ヶ月 11.68%
1年 15.59%
3年 14.14%
■eMXIS Slim オールカントリー
1ヶ月 4.61% 日経平均との差 -2.45%
6ヶ月 7.42% 日経平均との差 -4.26%
1年 10.43% 日経平均との差 -5.16%
3年 20.56% 日経平均との差 6.42%
■eMXIS Slim S&P500
1ヶ月 6.13% 日経平均との差 -0.93%
6ヶ月 7.71% 日経平均との差 -3.97%
1年 11.82% 日経平均との差 -3.77%
3年 23.32% 日経平均との差 9.18%
日経平均は昨年から上記の理由に加え、記事内の理由により昨年から他国と比較し力強いですね。最近ではS&P500との差が縮まってきています。
今、日本株で儲かっているとSNSなどで発信している多くの方は、以前から仕込んでいた方です。このような時に参戦するリスクについても今一度考えてみましょう。
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