iDeCoをしている方がサラリーマンを辞めた時、iDeCoは続けた方がいいのか、それとも、やめた方がいいのでしょうか?
iDeCoは原則やめられない
マネーポストWEBさんの記事はこちら。
「40代で退職、しばらく専業主婦に」iDeCoを続けるべきか? FPが解説「掛金拠出をやめることは可能ですが、毎月口座管理料がかかります」 | マネーポストWEB
NISA(少額投資非課税制度)と並んで資産形成に役に立つ制度として知られるiDeCo(個人型確定拠出年金)。掛金が所得控除できるが、60歳まで引き出せないなどの制限がある。では、一度始めたiDeCo...
要点をまとめると。
■iDeCoの特徴
掛金が所得控除できるが、60歳まで引き出せないなどの制限がある。
■サラリーマンを辞めた時のiDeCoの選択肢
1.原則やめられない
途中でやめるには、下記の条件をすべて満たす必要があり、やめることが難しい制度。
中途脱退できる条件
・60歳未満であること
・企業型DCの加入者でないこと
・iDeCoに加入できない者であること
・日本国籍を有する海外居住者(20歳以上60歳未満)でないこと
・障害給付金の受給権者でないこと
・企業型DC加入者及びiDeCoの加入者として掛金を拠出した期間が5年以内であること,又は個人別管理資産額が25万円以下であること
・企業型DC又はiDeCoの資格を喪失してから2年以内であること
手続きをすれば掛金の支払いを中断することは可能であり、その場合は「加入者」から「運用指図者」に変わる。
退職した場合、手続きをしないと掛金の拠出が停止されることがある。
2.口座管理を上回る運用益が得られるものに投資する
・拠出をやめた場合でも毎月の口座管理料がかかる
※最低、年792円がかかる
※SBI証券、楽天証券はやめた場合、月171円から月66円に下がる
・口座管理を上回る運用益が得られるものに投資する
運用期間中にかかる口座管理手数料と2%で運用した時の運用益
3.老後資産を作りたいなら積立投資を継続する
iDeCoが新NISAと大きく違う特徴は、60歳まで一切引き出せず強制的に老後資産を作れること。
4.シンプルに新NISAで積立投資をする
iDeCo
運用期間中の利益は非課税だが、受取時には受け取り資産すべてが課税対象となる。
新NISA
売却時には、一切税金がかからず全てが手取りとなる。
iDeCo受取時の税金は、受け取り資産額や掛金拠出年数、他の退職一時金の有無や金額によって決まり、人により異なる。
まとめ
iDeCoをされている方がサラリーマンを辞めた時の選択肢についてご紹介をしました。
選択肢と書きましたが、下記の一択になります。
iDeCoは原則やめられないので株式での投資を継続する
「iDeCoをされていた方が40代で退職した場合、どうすればいいのか?」というのがお題だったはずですが、途中で論点がずれ、「シンプルに新NISA」なんて記述がされています。
現時点でiDeCoと新NISAをされていない方は、新NISAだけでよいです。iDeCoのような複雑怪奇な制度を使う必要はありません。
今回の記事のお題、「iDeCoをされていた方が40代で退職した場合、どうすればいいのか?」についての回答としては、
「最低限の拠出額(年6万円)を株式に投資する」です。
なぜなら、記事の説明のように単純にやめることは難しく、拠出をしなくても口座手数料だけはかかるので、最低限の金額だけを投資して目減りは防ぐ。という考えからです。
実際に私が現在そのようにしています。
もし、旧NISAが新NISAと同じ制度内容だったら、iDeCoは絶対にしていません。
旧NISAの年間投資額が40万円と少なかったので、しぶしぶ、iDeCoを併用していました。
iDeCoを検討されている方は下記のようなデメリットを十分に理解しておいた方がいいですね。
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