米国株の急反発は行き過ぎ 今後の株価に下落の余地あり

FRBがまもなく金利引き上げを縮小または減速するのではないかという期待から、ここ数週間、米国株は急激に息を吹き返しています。

このような状況に疑問を持つ方も多いようです。

 

米国株の急反発は行き過ぎ

ダウは9月末から17%上昇し1976年以来最高の月となりました。ナスダックは約6%、S&P500は約11%上昇しています。

Business Fear & Greed Indexは、Greed(貧欲)とExtreme Fear(極度の恐怖)の領域にあったわずか1ヶ月前からの驚異的な好転を見せています。

現在の米国市場についてCNNでは以下のように分析しています。

 

株価急上昇の理由

・投資家は利上げ幅が小さくなることを期待している。

ICGの経済・投資調査部長のニコラス・ブルックス氏
投資家は、インフレと金利のピークはほぼ終わったと見ている。

FRBが短期金利を引き上げる必要があるとしても、長期債の利回りは低下し始め、今後も低下し続ける可能性がある。

・ハイテク株以外の第3四半期の業績報告がおおむね堅調だった。

FactSet Researchの予測によると、2023年に約 6% の収益成長が見込めると予想している。

・FTXの倒産と暗号のメルトダウンも、株式市場には大きな影響を与えていない。

株の急反発は行き過ぎ

株価の急激な回復は行き過ぎかもしれないという懸念がある。

ニコラス・ブルックス氏
来年、景気後退に陥る可能性が高いのであれば、コンセンサスの収益予測はまだかなり高いように思われます。つまり、予想にはまだ下げる余地があるのです。

UBSグローバル・ウェルス・マネジメントの最高投資責任者マーク・ヘーフェル氏
生産者物価指数の緩やかな改善に対する市場の反応は、今年リスク・エクスポージャーを大幅に減らした、

動きの速い機関投資家の年末ラリーへの乗り遅れ(FOMO)を反映している。

今後3カ月から6カ月はもっと市場が下降する可能性があると考えている。

ヴィレール・アンド・カンパニーのポートフォリオ・マネージャー、ジョージ・ヤング氏
中小企業はメガキャップのブルーチップほど広く保有されていないため、今は強気です。大企業では、掘り出し物を見つけるのはより困難です。

米国経済が他の国々、特にヨーロッパよりも良い状態にあるようだ。

私たちは、中小型株、つまりあまり知られていない企業に投資する機会を探しています。誰もがアップルやマイクロソフト、アマゾンを所有したいし、すでに所有しているのだから。

 

まとめ

現状の米国市場へのCNNの分析についてご紹介をしました。

様々な市場データを見る限り、高インフレは継続しているもののインフレ減速の兆しが見え

FRBの利上げ減速が見えてきている状態ですので株価は長期的には上昇傾向であることは確かでしょう。

しかし、直近でもFTXの破産、ポーランドへのミサイル攻撃など次から次へと予想外のことが起きています。

まだまだ、ボランティリティは大きく、もちろん下落余地があるとは思います。

市場に振り落とされないよう、投資を継続していきましょうね。

 

アメリカは6~9ヶ月後にリセッションとなり株価は更に20%下落の可能性あり
JPモルガン・チェースCEO のジェイミー・ダイモン氏は米国と世界経済の両方が来年半ばまでにリセッションにおちいる可能性は高く、S&P500は更に20%下落する可能性があると警告しています。
アメリカの株価は底を打ったのか?強気派・弱気派の予想
今週のアメリカの株価は急反発を見せています。10月7日の雇用統計を前に株価上昇はひと段落していますが、この上昇について強気派と弱気派の予想から今後の株価について考察します。
米国は長く、厄介なリセッションに突入し株価は40%下落
米国をはじめとする世界は2022年末から「長く、厄介な」リセッション(景気後退)に突入し、2023年いっぱい続く恐れがあると米経営コンサルタント会社CEOは予想しています。

 

コメント