「オルカンだからリスクが低い」は正しいのか

「リスクが低いからオルカンにした」なんて話もチラホラ聞かれますが本当に正しいのでしょうか?

オルカンはS&P500と似たような動きになってしまう

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「私、オルカン派だから大丈夫!」 気づけば広がっていた「オルカンはリスクが低い説」はいったいどれだけ正しいか
2018年につみたてNISAが始まったころから、投資信託の積み立てではS&P500とMSCI ACWI(以後、オルカン)が人気を博してきました。どちらが優れているかが議論になることもありました。多くの論調がS&P500のほうが…

例えば、オルカンとS&P500それぞれに連動するインデックス投資信託の運用成果は下記のとおりです 。

【過去1年】 リターン  リスク
オルカン  +3.96%  20.54%
S&P500  +4.54%  25.07%
※筆者利用システムから抽出

【過去3年】 リターン  リスク
オルカン  +67.28%  17.72%
S&P500  +77.15%  20.76%
※市場データを基に筆者作成

たしかに数値上ではS&P500と比べれば、オルカンのほうがリスクの数値が小さいことがわかります。

しかし、2つを比べれば、価格変動の大きさであるリスクはオルカンのほうが多少マシ、というくらいで、基本的には比較的大きな値動きをしていることがわかります。

それもそのはず、オルカンの中身にはアメリカ企業が多数組み込まれており、S&P500と似たような動きになってしまいます。

まとめ

「オルカンだからリスクが低い」は正しいのかについてご紹介をしました。

結論として、リスクは高いです。

世界に分散されているとはいえ、株式のみなので、当たり前と言えば、あたりまえです。

筆者は債券などが入っている4資産分散または8資産分散の商品を勧めています。これで確かにリスクは低くなります。

しかし、債券などに広く分散することによって、リターンも低くなってしまいます。

よって、初めから4,8資産分散の投資信託を購入することはお勧めしません。

まずは、王道のオルカンと現金のポートフォリオでよいです。その後、経験を積んでリスクを下げるために4,8資産分散の投資信託を購入したいと思ったのであればそれもいいでしょう。

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