日米の株価は連日のように高値更新を続けています。NISAで投資を始めようとしている方の中には株価がもう少し安くなってから、できれば暴落してから始めようと考えている方もいるのではないでしょうか。
投資は優良商品に “早く” 投資をした人が恩恵を受ける
日経新聞さんの記事はこちら。
新NISAの積み立て投資、高値圏でも始めて大丈夫か お金を殖やすツボとドツボ(70) 編集委員 田村正之 - 日本経済新聞
ハナ 日本も米国も株価が最高値圏。少額投資非課税制度(NISA)での積み立て投資って、こんなに株価が高いときに始めていいのかな。安くなるまで待ったほうがいい気もする。ハナ(29) 入社7年目、メーカー勤務。資産形成に興味がある。岡根の話にツ...
まとめると。
■全世界株のシュミレーション
投資開始時期
①.2008年9月 リーマンショック
②.2009年2月 リーマンショック後の最安値
投資内容
世界株式指数に月5万円を積み立て投資
結果
①資産額2,927万円(元本925万円、利益2,002万円)
②資産額2,738万円(元本895万円、利益1,843万円)
利益差:159万円
■日本株のシュミレーション
投資開始時期
①.1989年末 バブル最高値
②.1992年3月 最高値の半値
③.2009年2月 リーマンショック後の最安値
②.1992年3月 最高値の半値
③.2009年2月 リーマンショック後の最安値
投資内容
日経平均に月5万円を積み立て投資
結果
①資産額5,976万円(元本2045万円、利益3,931万円)
②資産額5,703万円(元本1910万円、利益3,793万円)
③資産額2,288万円(元本895万円、利益1,393万円)
■一括投資のシュミレーション
高値づかみすると最終的なリターンへの影響が大きい。
投資開始時期
①.2008年8月 リーマンショック前に一括投資
②.2008年8月~2023年末
①.2008年8月 リーマンショック前に一括投資
②.2008年8月~2023年末
投資内容
世界株式指数に投資
※①、②の投資総額は同額
結果
①資産額は元本の4.1倍
②資産額は元本の5.4倍
高値で一括投資したのに比べ、安くなった時期にも買えた結果、コストを抑えられた。
まとめ
過去の高値と言われた時期に購入した時のシュミレーションについてご紹介をしました。
・インデックス投資は始めようと思った時が始める時
・ただし、一括投資は、高値掴みするとリターンに大きく影響するので注意
・ただし、一括投資は、高値掴みするとリターンに大きく影響するので注意
といったところでしょうか。
今回のシュミレーション内容については、数字的には正しいですし、否定はしません。(日本株を否定するわけでもありません)
しかし、切り取る期間、投資対象によってどんな結論も出せるいうことです。全世界株や米国株は過去に何度も最高値を更新してきましたが、
日本株については1989年12月の最高値更新するしないで騒いでいる状況です。直近、調子がよいことは誰もが認めますがコロナショック前に同じシュミレーションをしたらどうなるでしょうか。
米国株の結果は変わりませんが、日本株についてはかなり微妙な結果になってくると思われます。
そういう意味で、投資対象は重要だということです。分散投資か、より強い株や地域に集中投資をするのかは、人それぞれです。
長期低迷や右下がりしていくような対象への長期投資は誰もしたくないですからね。
上記のインデックス投資の始め時という意味での結論は、変わりませんが、投資対象は十分に考えて選択をしていきます。
悩ましいのは、一括投資です。今年は、NISAで年初に一括投資をしていますが、これが成功、失敗だったかは、15年程度経ってみないと分かりません。
今回のシュミレーション結果のようになる可能性も十分にあるということです。
しかし、右肩上がりの投資先であれば、最終的には報われる可能性が高いです。
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