米国は2023年の大規模なリセッションで株価は暴落 ジョンズ・ホプキンス大学の教授が警告

ジョンズ・ホプキンス大学の応用経済学教授であるスティーブ・ハンケ氏は、アメリカ経済は来年、リセッションにおちいるとしています。

ハンケ氏:米国は2023年に大規模なリセッションになる

ジョンズ・ホプキンス大学の応用経済学教授であるスティーブ・ハンケ氏によれば、アメリカ経済は来年リセッションにおちいるが、

その原因は必ずしも金利上昇によるものではないことを8月29日のCNBCのインタビューで語っています。

ここ数ヶ月、マネーサプライは停滞しており、それが経済の減速につながる可能性が高いと、ハンケ氏は警告している。

「というのも、M2成長率、マネーサプライ成長率が5ヶ月間ゼロで、FRBもそれに目を向けていないからだ」

「2023年には大規模なリセッションがやってくる 」

※市場関係者は、マネーサプライ全体と将来のインフレの指標として、広義のM2指標を利用している。M2には、現金、当座預金、貯蓄預金、金融市場証券が含まれる。

 

一方で、米国のマネーサプライの「前例のない成長」により、インフレは高水準にとどまるだろうとハンケ氏は語っています。

歴史的に、マネーサプライの過剰な増加の結果ではない「持続的なインフレ」は一度もありませんでした。

2年前にCovidが始まったとき、米国のマネーサプライは「前例のない伸び」を見た。

「それが今インフレが起きている理由であり、2023年からおそらく2024年にかけてインフレが続く理由だ」

「要するに、スタグフレーションになるということだ。この過剰な資金がシステムに入ってくるので、インフレになる。」

「我々が抱えている問題は、(FRB議長のジェローム・パウエルが)現時点でも、インフレの原因が何であり、何であったかを理解していないことだ。」

「彼はまだ供給サイドの不具合について言い続けている 」

「インフレは常にマネーサプライの過剰成長、印刷機のスイッチを入れることによって引き起こされることを伝えきれていない 」

パウエル氏は、金曜日に行われたジャクソンホール経済シンポジウムでの政策演説で、米国の高いインフレを 「強い需要と制約された供給の産物であり、FRBの手段は主に総需要に作用する」と見ていると話しています。

ローゼンバーグ氏:経済は”いけにえの羊”になる

ローゼンバーグ・リサーチのデビッド・ローゼンバーグ社長はFRBの方向性に懐疑的な見方を示した。彼は、FRBが現在、インフレを迅速に引き下げるために過度に引き締めることを「非常に喜んでいる」と語っています。
「金融引き締め過ぎ、もし経済が不況に陥っても、それはそれで仕方がない」

「パウエルはこれは長期的利益のための短期的痛みだと言った」

中央銀行が失業率やインフレ率のような遅行指標を追いかけていることに「少しがっかりしている」

FRBはインフレを一時的なものとしたことを「完全に恥ずかしく思っている」ため、「チャンスをつかむつもりはない」

「パウエルは基本的に、短期的には経済はいけにえの羊になると言った」

「過去12ヶ月から15ヶ月間、誤っていたFRBが、それをやめるには、おそらく少なくとも6カ月は物価データの激しいディスインフレを確認する必要があると思う」

まとめ

スティーブ・ハンケ氏とデビット・ローゼンバーグ氏が米国経済、FRBについて語った内容をご紹介しました。

ハンケ氏の予想は以下のとおりです。

米国経済は2023年にスタグフレーションにおちいり、2024年まで続く
 
リセッションが長期間になるというのは最悪のシナリオです。
それにしてもみなさん、パウエルさんに不満タラタラです。^^
トランプ政権時代から政策を誤った結果、現在の状況となっているわけですから、いろいろと言われるのも仕方がないところです。
 
今の大きな観点での注目点としては、2点です。
・今年の下値を更新するのか
・インフレ、リセッションはいつまで長引くのか
 
来月、大きく下げるようであれば買っていきたいところです。
インフレは長期化する予測も出てきていますが、長期間ダラダラと株価が下げる展開だけは勘弁してもらいたいものです。
 
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