新NISA、誤解しがちな知っておきたい細かい制度内容

新NISAが開始されて2ヶ月が経過しましたが、誤解しがちな、知っておきたい細かい制度内容があります。

新NISAの誤解しがちな細かい制度内容

日経新聞さんの記事はこちら

まとめると。

1.つみたて投資枠と成長投資枠は別々に管理される

・2つの枠で同じ商品を積み立てる場合でも、別々に注文手続きをする必要がある

・2つの枠で評価額や損益の表示が別になる

2.年の途中から積み立て投資を始めても年間投資上限枠まで利用することができる

・年の途中からつみたて投資枠で積立を始めた場合でも「ボーナス設定」を使うことで年間投資上限の120万円まで投資をすることができる

・つみたて投資枠は最低、年2回の積立が必要

3.売却時の翌年の非課税投資枠の復活の上限は360万円まで

・500万円分売却をした場合、翌年に投資できる額は年間投資限度額の360万円が上限

・年末の売却する場合、約定日ではなく「受け渡し日」が年内である必要がある

4.旧NISAから新NISAへのロールオーバーはできない

・旧NISAの一般NISAからの新NISAへの5年後のロールはできず課税口座へ移管される

・旧NISAの一般NISAで買った投資信託の分配金を再投資している場合、再投資分は課税口座での投資となる

・旧NISAの一般NISAで買った投資信託の分配金を再投資している場合、分配金を受け取りタイプに変更すれば、非課税保有期間中は普通分配金を非課税で受け取れる

5.金融機関を変更した時、保有商品の移管はできない

・NISA口座の金融機関を変更しても、保有商品は移管されず、前の口座で保有し続けることになる。

・売却後の非課税枠は新しい口座で復活する

6.相続時は課税口座での引継ぎになる

・相続発生時は売却せずに株式のまま引き継げるが、相続人にNISA口座があったとしても、課税口座での引き継ぎとなる

・引き継ぐ際の取得価格は相続が発生した日の時価となる

・引き継ぎ後に値上がりした場合には、差額が課税対象となる

・被相続人と同じ金融機関に口座を開く必要がある

まとめ

新NISAの誤解しがちな細かい制度内容についてご紹介をしました。

1.積立投資枠と成長投資枠は別々に管理される
2.年の途中から積み立て投資を始めても年間投資上限枠まで利用することができる
3.売却時の翌年の非課税投資枠の復活の上限は360万円まで
4.旧NISAから新NISAへのロールオーバーはできない
5.金融機関を変更した時、保有商品の移管はできない
6.相続時は課税口座での引継ぎになる
 
細かい内容まで把握できていなかったのは、3と6でした。相続に関しては残された家族は改めて面倒な手続きになるなと。
証券口座の統合、解約などを進めておいた方がよさそうです。
この2つの内容はレアケースなので、こんな制度内容だったなぐらいに憶えておけばよいです。
今後、制度内容が変更する可能性もあるので、そのようなケースになった時に調べることができます。
NISAという同じ制度を使っていても、複雑な利用方法をすると、後で自分または家族が複雑な手続きなどが必要になってしまうケースもあります。
つみたて投資枠、成長投資枠ともになるべく、1つの商品を購入するなどシンプルな運用をすることをおすすめしておきます。
 
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