GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が発表をした「将来の産業構造の見通しについて ~3つのメガトレンド~」に個人の長期投資家が参考にすべきことをがあります。
GPIF「3つのメガトレンド」をいかす長期投資
ウェルス アドバイザーさんの記事はこちら。
数世代にわたる超長期投資家として年金積立金を安定的かつ効率的に運用していくために、
長期的なリターンの源泉である資本市場の変化に目をこらし、産業構造・社会に変化をもたらすドライバーについてモニタリングしていくことが今後とも重要。
・GPIFは約189.9兆円を運用する世界でも最大規模の機関投資家
・厚生労働省による財政検証結果によれば「概ね今後50年間は本格的に取り崩す必要がない資金」となっている
・産業動向、金融市場、規制動向、政治動向など市場に影響を及ぼし得る様々なマクロ・ミクロ的な視点、
今後の中長期的な事柄に関する動向・見通しについて、法人として知見を深めることは大変重要
3つのメガトレンドに焦点をあて、将来の産業構造や社会の展望をまとめたもの。
1.人口動態とライフスタイルの変化
2.気候変動・脱炭素への流れ
3.技術革新
2050年のGDP
インドネシアが日本を抜き、トルコ、ブラジル、メキシコが日本や英国と比肩する。
2060年のGDP
世界経済の5%以上を占める国を経済大国とするならば、経済大国は、アメリカ、中国、インド、インドネシアの4カ国となる見通し。
現在は1の段階で2,3の洋上風力発電やCO2の回収・貯蔵に関する技術は2050年までに実用化を視野に開発している。
1.ロー・エミッション技術
電気自動車、太陽光発電のように排出量を減らしていく技術。
2.ネットゼロ・エミッション技術
洋上風力発電、地熱発電のように排出量をゼロにする技術。
3.ネガティブ・エミッション技術
吸収型コンクリート、微生物によるCO2(二酸化炭素)のリサイクルなどカーボンを吸収していく技術。
グリーン・トランスフォーメーション(GX)
デジタル・トランスフォーメーション(DX)
カーボン・リサイクル(CO2の吸収)
量子計算
メタバース
ドローン
マイコテック
「意図していないリスクを取っていないか(取っているリスクを理解しているか)」ということの確認
社会構造の変化
社会構造を変革するほどの技術革新
・最新の知見を常にチェック
・状況が変化すれば、現実に合わせて修正することも必要
米国だけに賭けてよいのだろうかということは、常に自問自答しておきたい。そして、インドやインドネシアも投資対象に加えた方が良いと感じれば、それに必要な手続きをした方が良い。
GPIFは、運用が仕事とはいえ、非常にきめ細かな現状確認と修正作業を継続的に行い続けている。このようなGPIFの姿勢に学びたい。
まとめ
GPIFが発表した「将来の産業構造の見通しについて ~3つのメガトレンド~」についての記事についてご紹介をしました。
※原本はこちら
結論としては、個人投資家もGPIFをお手本に「世界への分散投資」をということですね。
その他、私達、個人投資家が参考にすべきことです。
・世界の人口推移と経済成長率(GDP)を把握する
・社会構造に変化をもたらしそうな技術を把握する
GPIFと運用方法についてはこちらで詳しく解説をしています。
国民のお金で運用している超長期の投資家(GPIF)としては「世界へのインデックス投資」という選択肢しかないでしょう。
と思っていましたが、運用額が大きすぎるからか個別株で保有しているようです。
米銀行破綻にともなうスウェーデンの年金ニュースは他人事だと思っていましたが…
GPIFもしっかりと被弾していました。
GPIFのホームページでこれらのニュースの後に破綻したファースト・リパブリック・バンクも合わせた3行の保有株式データ(2022年3月末)を確認すると
株式だけでも559億円が吹き飛んでいました。
※2023年のデータは非公開
この金額はビビる。。
しかし、データの時期などが異なるので少し大雑把すぎますが、2022年3Qの累積収益なる金額、98兆1036億円と比較すると0.06%ほどです。
ほら、分散しているから全く問題ないよね!って、ケタが… (^_^;
「トレンド」という言葉が出てきましたが、AI、DX、ESGなどその時代の「トレンド」を利用したテーマ型の商品には注意が必要です。
テーマ型の商品はファンドや証券会社、銀行などの販売会社が儲けるためのものですので、長期投資家はもちろんのこと全投資家には一切不要です。
今後の世界人口、GDPの記述がありましたが、より詳細な人口予測についてはこちらで解説しています。
たとえ、インデックス投資家であっても投資に影響がある最低限の世界のニュースは確認しておきましょうね。
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