三菱UFJ国際投信株式会社はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬率の引き下げを行うことを発表しています。
信託報酬を他ファンドと同レベルに引き下げ
三菱UFJ国際投信株式会社はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬率の引き下げについて3月15日に発表しています。
業界最低水準の運用コストをめざす『eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)』信託報酬率の引き下げを実施
この度、三菱UFJ国際投信株式会社(取締役社長 横川 直)は 『eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)』の以下ファンドについて信託報酬率の引き下げを実施することをお知らせいたします。
以下の引き下げは他社類似ファンドの情報を元に決定されたものです。今後も引き続き、他社類似ファンドの運用コスト(注)に注意を払い、業界最低水準の運用コストをめざします※(信託報酬率の引き下げを決定した際には速やかに当社 HP 等でご報告致します)。
引き下げ後の信託報酬率は以下の内容となります。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
信託報酬率:
変更前 0.0968%(税込)/年
変更後 0.09372%(税込)/年
引き下げ開始日:
2023年4月25日から
・たわらノーロード S&P500 0.09372%
・SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 0.0938%
・iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド 0.0938%
まとめ
※業界最低水準の運用コストを目指す一環として、公正な比較の対象となる他社類似ファンドに係る信託報酬率が当社ファンドを下回る場合、ファンドの継続性に
配慮した範囲で信託報酬率を引き下げることを基本とします。ただし、信託報酬率が業界最低水準となることを、保証等するものではありませんのでご留意くださ
い。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)をはじめとするeMAXIS Slimは「業界最低水準のコストをめざす」で投資家の人気を集め投資信託最大のファンドになったはずですが、
「信託報酬率が業界最低水準となることは保証しない」と煮え切らない記述をしているところは投資家を不安にさせますね。
eMAXISという商品がありながらコストを下げず、同じインデックスに投資する商品として新たにeMAXIS Slimという商品を作ったという黒歴史を投資家は忘れてはいません。
SBI・V・S&P500は設定日が2019年9月26日ですが、信託報酬は当初から0.0938%だったはず。3年以上経った今のタイミングは何だったのでしょうか?
実質コストで見ているのですかね?実質コストでパフォーマンスが上回ってきたので危機感を感じたのでしょうか。
※このタイミングは、2023年3月30日に設定される「たわらノーロード S&P500」に対抗したもののようです。SBI・V・S&P500は眼中になかったのですかね。
トータルリターンを比較すると過去1年以上ではeMAXIS Slim S&P500が上回っていますが、直近6ヶ月ではSBI・V・S&P500が僅かに上回っています。誤差の範囲ですが、、
■eMAXIS Slim S&P500とSBI・V・S&P500の現時点での比較(データはSBI証券より)
ファンド名 | eMAXIS Slim S&P500 | SBI・V・S&P500 |
純資産 | 1,805,810百万円 | 790,814百万円 |
信託報酬 | 0.0968% | 0.0938% |
設定日 | 2018/07/03 | 2019/09/26 |
トータルリターン(6ヶ月) | -1.05% | -1.03% |
トータルリターン(1年) | 8.65% | 8.62% |
トータルリターン(3年) | 20.11% | 19.98% |
ファンドが掲げたスローガン「業界最低水準のコストをめざす」等は守っていただいた上で、引き続き投資環境がより良くなるよう競争をしていただければと思います。
実質コストに反映される運用コストも競争いただきたい。
同じインデックスに投資をするファンドであれば、よりコストが安い商品を選択し投資効率を上げていきましょうね。
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