社債はリスクに見合っていないので購入しない方針にしています。クレディ・スイス債で資産の一部を失った青山学院大学駅伝部の原監督のケースを例に解説します。
サラリーマン平均年収の数倍が紙くずに
ABEMA TIMESさん
青山学院大学駅伝部の原監督はクレディ・スイス債に投資をしていましたが、一瞬で紙切れになってしまった経緯などについて語っています。
クレディ・スイス AT1債
経営不振でUBSが買収することが決まったクレディ・スイスは3月19日、発行した約2.2兆円の「AT1債」の価値をゼロにすると発表
■購入先
大手?証券会社
ローリスクな商品だと説明を受けた
■購入金額
日本のサラリーマンの平均年収のウン倍
■失敗を語った理由
安易な気持ちで投資に乗り出したら私みたいな被害にあって人生を台無しにする。同じ失敗をしてほしくないから。
クレディ・スイスは倒産していないのにどうしてお金が戻ってこないのか。
■お金が返ってこない理由
金融機関が経営破綻をした場合、残った財産をなるべく返そう、という動きをする。
そこには弁済順位(優先順位)があり、最初に預金、次に一般的な社債、続いて劣後債、そして AT1債、最後に株式という順だ。
優先順位が低いほど高い利回りを得られる。
今回、クレディ・スイスはUBSに買収されたので、クレディ・スイスの株を持っていた人は損な条件だがUBSの株をもらえている。
つまり、無価値にはならなかった。対して、本来であれば優先順位が上のAT1債は無価値になった。
クレディ・スイスのAT1債には政府や当局の支援が入った場合は無価値になるという『特約』が付いていた。そのため『ねじれ』が生じてしまった。
■投資をする際の注意点
分からないものは買わないこと。
今回のAT1債には通常と異なる特約が付いていたが、投資に慣れていない人が細かい書類を見て理解するのは難しい。
おそらく、証券会社側も書類を渡したことで説明責任を果たしたとしているはず。
人任せにせず、自分でわかっているものに投資をすることが大切。
まとめ
青山学院大学駅伝部の原監督が資産の一部を失ったクレディ・スイスのAT1債についてご紹介をしました。
数千万円の単位でこの1つ社債に集中投資をしていたようです。”私はサラリーマンなので”と謙遜していますが、十分に富裕層と言える資産をお持ちのようです。
投資をする時の結論です。
・分散投資をする
・自分の頭で考える
クレディ・スイスが発行した「AT1債」について、金融庁が国内での販売状況を調査したところ、あわせて1400億円程度販売されていたことがわかったと明らかにしました。販売していたのは、国内の証券会社10社余りで、顧客は富裕層の個人と法人を中心におよそ2000口座だということです。
今でこそ社債には投資しない方針にしていますが、過去には海外の銀行を含め様々な社債に投資をしてきました。
そして、最後に購入し現在もなお保有している社債があります。それは、「ソフトバンクグループ株式会社無担保社債」です。
来年に償還をむかえますが、大規模な赤字を出している上、クレディ・スイスがらみのニュースが出ているのでビクビクしています。
スイスの銀行UBSグループに救済合併されるクレディ・スイス・グループは、ソフトバンクグループを相手取り、破綻した英金融ベンチャー、グリーンシル・キャピタルが運用していたファンドへの投資に関連する4億4000万ドル(約593億円)の回収を求める訴訟を英国で正式に提起した。
通信事業のキャッシュフローがあるので潰れないとは思うのですが。。(^_^;
というわけで、AT1債でなくとも「社債」は債券といいつつ一企業への集中投資です。そして、その割にはリターンが少ないリスクが大きい投資ですので、おすすめはできません。
楽天モバイル債は3.3%という利率ですぐに売り切れたようですが、社債投資とはそういう投資だということをご認識下さい。
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