バフェットの行動は個人投資に活かせるのか?

2018年の米国株式市場はここ数年にはないようなジェットコースターのような相場でした。この中でバフェットさんはどのような行動をしていたのでしょうか?

その行動から私達、個人投資家が参考になることはあるのかを確認してみました。バフェットさんの行動をそのまま真似することはできなくても、投資家として学ぶことは多いです。

バークシャ・ハサウェイのポートフォリオ 2018年9月

これはバークシャ・ハサウェイの2018年9月時点でのポートフォリオです。上位10銘柄80%以上の比率を占めており相変わらずの集中投資でとなっています。

なんと上位の構成比率が変わっています!今までウェルズ・ファーゴ が2番目だったのですがバンク・オブ・アメリカ と入れ替わりました。

銘柄名比率
アップル(AAPL)25.79%
バンク・オブ・アメリカ(BAC)11.69%
ウェルズ・ファーゴ(WFC)10.52%
コカコーラ(KO)8.36%
クラフト・ハインツ(KHC)8.12%
アメリカン・エクスプレス(AXP)7.30%
ユー・エス・バンコープ(USB)2.98%
ムーディーズ(MCO)1.87%
ゴールドマン・サックス(GS)1.86%
ジェイピー・モルガン・チェース(JPM)1.82%

 

買い増し・新規購入・売却銘柄

以下が2018年6月-9月に買い増し、新規購入、売却をした銘柄となります。

 

買い増し銘柄

銘柄名金額(ドル)
バンク・オブ・アメリカ(BAC)5,840,403,756
ユー・エス・バンコープ(USB)1,279,545,003
ゴールドマン・サックス(GS)1,143,432,275
バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BK)665,373,609
アップル(AAPL)118,039,897
デルタ航空(DAL)108,093,523
ゼネラル・モーターズ(GM)35,952,826

 

新規購入銘柄

銘柄名金額(ドル)
ジェイピー・モルガン・チェース(JPM)4,024,412,000
オラクル(ORCL)2,134,832,000
ピーエヌシー・フィナンシャル・サービシズ・グループ(PNC)829,032,000
トラベラーズ・カンパニーズ(TRV)459,652,000

 

売却銘柄

銘柄名金額(ドル)
ウォルマート(WMT)全売却
サノフィ(SNY)全売却
フィリップス66(PSX)-2,175,100,353
ウェルズ・ファーゴ(WFC)-507,312,168
ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス(UAL)-62,342,000
チャーター・コミュニケーションズ(CHTR)-53,183,616
アメリカン航空グループ(AAL)-41,330,000
サウスウェスト航空(LUV)-31,225,000

 

金融

バンク・オブ・アメリカをはじめとする金融6銘柄を大きく購入しています。これで金融株はポートフォリオ全体の42%にもなります。
一方でウェルズ・ファーゴについては売却を行っています。

 

テクノロジー

アップルは相変わらず買い増し続けています。注目すべきは初めてオラクルを購入し始めたことです。

 

工業

デルタ航空の買い増しを続けています。気が付くと12番目の比率となるまで購入を進めています。

 

一般消費財

ゼネラル・モーターズは一定数は保有しており買い増しています。全売却はしないので意外とバフェットの好きな銘柄と言えます。
ウォルマート
についてはついに全て売却しています。

 

エネルギー

ある程度の比率を占めていたフィリップス66については大幅に売り越しています。

 

まとめ

昨年バークシャー・ハサウェイのリターンをVOOとともに確認してみました。アップルなどが暴落した印象があったので大きな打撃を受けたのだと思っていましたが、実際に確認をしてみると当たり前のようにプラスリターンで終わっているところはさすがとしかいいようがないです。

 

私はスマホ端末はAndroidとiPhoneを利用していますが、アップルの株は購入する気がしません。それは単に今はブランド力があっても、いずれはパソコンと同じようにコモディティ化すると思っているからです。少なくとも数年前の状況とは全く異なってきていることは明白です。

しかしアメリカをはじめとする各国がHUAWEIをはじめとする中国メーカーに圧力をかけてきている現在の状況では以前よりは優位性が出てきたようにも思います。

 

バンク・オブ・アメリカをここまで大きく買い増しをしてウェルズ・ファーゴを売却しているということは不祥事について内部的に改善されないなどの懸念があり入れ替えでもするのでしょうか。それとも以前と同様にビジネスが制限されない為の単なる比率の調整なのでしょうか。

 

一般的には景気後退時には大きく下落すると言われている金融株をこの時期に大人買いするという個人投資家が真似できないような行動をしています。まだまだリセッション入りは先だという判断をしているように思います。よって2018年10月-12月の暴落時には更に大きく動いているでしょう。

 

バフェットさんの行動をそのまま真似できることは多くはないですが、見習いたいのは取引額の問題も多々あるとは思いますが購入、売却する際はどちらも一気に行うのではなく段階的に行っているということです。これにより多少なりともリスクを分散させているのだと思います。

バフェット先生の動向については投資のヒントになることも多いので引き続き確認していこうと思います。

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