株式市場、急落後の低迷期を乗り切る投資方法

株式投資は「長期的に資産を増やす」という意味ではベストな選択の1つですが、暴落、急落はいつの時代でも起きます。株式市場の低迷期を乗り切る投資方法について解説します。

株式市場の低迷期を乗り切るには「市場に居続ける」

結論です。株価暴落、急落で株式市場から逃げたくなった時は以下の投資方法をすることで低迷期を乗り切ることが可能です。

1.資産を売却することなく市場に居続ける
2.資産のリバランスをする
3.幅広い分散投資をする

 

景気後退は株式に投資をする投資家は避けることはできません。長期的に多くの痛みに耐える必要があります。

全世界株式が20%以上下落した弱気相場は1980年から12回ありました。

バンガードより 全世界株式の株価と弱気相場

 

弱気相場は投資家にとって嬉しいことではありませんが、その後に起こる株価上昇の恩恵を受けるために、長期的な視点をもって投資を継続する必要があります。

弱気相場では暴落がつきものですが、その後の多くの強気相場はより急騰し、長期間であることが多いです。投資家は過去のデータからリスクを取った見返りとして十分なリターンを受け取っていることが分かります。

弱気相場
トータルリターンの平均 -29%
平均日数 289日

強気相場
トータルリターンの平均 96%
平均日数 997日

バンガードより  全世界株式、弱気相場と強気相場の株価

 

株式市場のタイミングをはかることはできません。なぜなら、最善の取引日と最悪の取引日がほぼ同時に発生することはよくあるからです。

最善の取引日の20日のうち10日はトータルリターンがマイナスになった年に発生
最悪の取引日の20日のうち11日はトータルリターンがプラスになった年に発生

バンバードより  S&P500のデータよりバンガードが計算

 

市場のどのセグメントが好調になるかを予想することは非常に難しいです。

幅広い分散投資をすることで、景気後退の際に市場で最もパフォーマンスの悪いセグメントへの投資比率を大きくなり過ぎないようにすることができます。

Large-Cap Equity:大型株
Small-Cap Equity:小型株
Dev ex-U.S. Equity:米国外株
Emerging Markets Equity:新興国株
Real Estate:大型株:不動産

バンガードより  各セグメントの年次・月次リターン

U.S. Fixed Income:米国債券
Global ex-U.S. Fixed Income:全世界債券(米国外)
High Yield:ハイイールド債券

バンガードより  各セグメントの年次・月次リターン

 

株式市場の低迷期を乗り切ることで、より多くのリターンを得られる可能性があります。リターンを得るためには、市場から撤退するのではなく資産クラスが減少している時でもリバランスを行うことが重要です。

※グラフ上から
全て投資をしたまま:1,042,046ドル
クリスマスイブに現金化し、1月2日に再投資する:1,009,820ドル
12月31日に現金化:973,362ドル
クリスマス・イブの安値の後、現金化:943,259ドル

バンガードより  株式 60%、債券 40% ポートフォリオ、市場の急激な下落中およびその後のパフォーマンス

まとめ

株式市場の低迷期を乗り切る投資方法についてご説明をしました。これは、バンガードが提唱している内容です。

1.資産を売却することなく市場に居続ける
2.資産のリバランスをする
3.幅広い分散投資をする

 

まずは、暴落時にパニックになって資産売却をすることは絶対にしないということです。資産評価額が減る時の自分の気持ちを確認しておきましょう。

リバランスについては説明が少ないですが、これは株価が下落した時は株の資産額が減るので買い増しや他の資産を売却するということです。

債券の場合も同様に一般的には株価が下落すると債券価格が上がるので、それに応じて売却することなどを意味しています。

分散投資については、暴落してからでは間に合わないので日頃からそのようなポートフォリオを作っておく必要がありますね。バンガードが勧めているのは全世界株ということでしょう。

最近の株式市場は、いつの間にか楽観的な上昇を続け、VIX(恐怖指数)はコロナショック前の同じ水準の13台となっています。

Google S&P500株価

Google VIX指数

今後、株価が素直に上昇し続けるのか、景気後退がくるのか分かりませんが、危機はどこからどのような形で来るのか予想できません。

少し市場が浮かれつつある時こそ、株価が急落、低迷した時に何をすればよいのか今一度考えておき、慌てないようにしておきたいですね。

現在のポートフォリオは米国株に集中しているため、今後は新興国株やリート、債券など徐々に分散を進めていきたいと考えています。

 

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