毎月分配型の投資信託「65歳以上限定プラチナNISA」は年金代わりになるのか

「65歳以上限定プラチナNISA」なるものが創設に向けて動き出しているようです。

毎月分配型の投資信託「プラチナNISA」は高齢者にとっては悪夢の商品

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「年金代わりになる」に騙されるな…荻原博子「65歳以上限定プラチナNISA」の背景に政府と金融機関の黒い思惑 高齢者にとっては悪夢になる可能性が高い
「新NISA」で禁止されていた「毎月分配型」投資信託の許可に向けて金融庁が動きはじめた。経済ジャーナリストの荻原博子さんは「国は金融リテラシーの低い高齢者を狙ってその莫大な金融資産を引き出そうとしている。65歳以上限定の『プラチナNISA』...

「資産運用立国」をめざす岸田文雄前総理が会長をつとめる、自民党の資産運用立国議員連盟が、高齢者向けに「新NISA」の拡充を提言。

中身は、高齢者向け「新NISA」を「プラチナNISA」と銘打って、積極的に毎月分配型の投資信託を販売していこうというもの。

金融庁も創設に向けて動き出し、2026年度の税制改正要望に盛り込みたい意向です。

現在、「新NISA」では、毎月分配型の投資信託は買えないことになっています。なぜなら、「毎月分配型」の投資信託は、買った投資信託の中から一定額の分配金を毎月定期的に購入者に支払っていくので、運用益が再投資されずに分配金に回り、中長期で資産を増やしていくという「新NISA」の主旨に沿わないということで、対象商品から外されていたのです。

さらに、毎月分配型の投資信託は、運用がよくなければ元金が取りくずされて目減りしていく可能性があります。

郵便局の窓口で「年金代わりになる」と言われて売られていた毎月分配型投資信託41本中、39本が、2020年時点で元本割れとなっていました。

政府と金融機関にとっては待望の「毎月分配型」の投資信託ですが、高齢者にとっては悪夢になるのではないかと危惧しているのは、私だけでしょうか。

まとめ

「65歳以上限定プラチナNISA」なるものとその中身についてご紹介をしました。

何故、金融庁が顧客重視の商品ではないと、つみたてNISAから外した毎月分配型の投資信託を高齢者用のNISAに新たに検討しているのか、理解することができません。

もし、「65歳以上限定プラチナNISA」が新設されたとしたら筆者のいうとおり、金融リテラシーが低い利用者にとっては、悪夢が待っていることでしょう。

金融庁には顧客目線で、十分に検討していただきたいものです。

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