SBIアセットマネジメント株式会社が米国株式に投資するSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドの販売を開始しました。0.1%を切った信託報酬で米国株式インデックス部門に殴り込みをかけてきました。十分に比較をした上で私が購入している楽天・全米株式インデックス・ファンドからの切り換えを大いに検討する必要があります!
iDeco/つみたてNISA/特定口座などで楽天・全米株式インデックス・ファンドを積み立てていますが、そこにより低コストなSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドが販売されました。そして時間はかかりましたがeMAXIS Slim S&P500が同等の信託報酬に引き下げることを発表しています。
ファンドや米国500社(S&P500)と米国全社(CRSP USトータルマーケット・インデックス)それぞれの指数へのこだわりはない為、楽天・全米株式インデックス・ファンドが現在集めたファンド資産に満足しコストの引き下げをしないのであれば乗り換えを検討します。
もしユーザー側に立った考えではなく怠慢な対応をするのであれば衰退に向かうことは必須です。のんびりと構えていないで危機感を感じてほしいですね。
米国へ投資したい人は外国株式インデックスも投資対象になる
今回、米国株式インデックスファンドの信託報酬が下がったことにより以前よりは大きな差はなくなってきていますが、米国投資をしたい方でもファンド株式の米国比率からすると外国株式インデックスの購入で何ら問題はないのかなとも思っています。需要があるとコストも下がるのでその辺りの全体の流れを考慮する必要があります。
そういう意味では最近の米国株式インデックスのコスト競争は米国への投資が注目されている証拠です。数年前では考えられなかったのでよい傾向です。
各外国株式ファンドの米国組み入れ比率と信託報酬 2019/10/31現在
外国株式ファンド名 | 米国組み入れ比率 | 信託報酬(税込) |
eMAXIS 先進国株式 | 65.50% | 0.10989% |
ニッセイ外国株式 | 68.70% | 0.10989% |
たわら先進国株式 | 65.67% | 0.10989% |
代表的な先進国株式ファンドの米国への投資率は7割近くなのでコストが見合えば十分投資対象になると思います。今回のSBI S&P500とeMAXIS Slim S&P500の信託報酬の値下げでようやく先進国株式ファンドと対等に戦える?土壌ができたのではないでしょうか。
ちなみに私はニッセイ外国株式とたわら先進国株式を保有しています。
米国株式インデックスファンドのコスト比較
主要な米国株式インデックスの投資信託を比較します。
SBI S&P500の販売開始によりeMAXIS Slim S&P500は信託報酬を下げました。しかし楽天・全米株式はコストを下げていません。その差は0.07%程度です。
楽天・全米株式は第一期では実質コストが大きくさんざんに叩かれましたが第二期以降は少しは安定してきたようです。eMAXIS Slim S&P500の第一期のコストがライバルの楽天・全米株式と一致していますが、これはあり得ないと思います。あきらかに数字を調整している気がします。これが後発の強み?でしょうか。
実際のコストはより抑えられていたとしても、上限を楽天・全米株式の第一期の実質コスト0.203%に設定しファンドの利益を出しているようにしか見えません。決算までの期間も各ファンドでバラバラなのでこのような数字を見ればみるほど、発表されている数字がいかに信用することができないかが分かります。全てのコストが記述されている訳でもありません。
SBI S&P500には第一期からぶっちぎりに低いコストたたき出し他のファンドにプレッシャーをかけてくれることを期待しています。
どの米国株式インデックスを選択するべきか
発表されている信託報酬だけをみるとSBI S&P500かeMAXIS Slim S&P500ということになりますが、これだけ僅差になると発表されているコストだけでは判断できません。すべてのコストは発表されておらず、記述されている数字も正直信用できないからです。
最終的にはコストではなくリターンで判断をした方がよいです。しかしこれも短期では判断ができないので少なくとも5年程度で比較する必要があると思います。
よってすぐに乗り換えることはせず、今後もコストとリターンを継続して確認し明らかに差が出ていると判断をした時点で乗り換えることにします。それが1年後なのか3年後なのかそれは分かりません。
今から米国インデックスを購入したいという方はSBI S&P500、eMAXIS Slim S&P500のいずれかでよいのではないでしょうか。eMAXIS Slim S&P500については、今回信託報酬を下げる時期が大幅に遅れたことでコスト的に限界なのではないのかということが言われています。
日本の投資信託はかなりコストも下がってきて積み立て投信をするには非常に楽な環境にはなりましたが特に外国株式に関して投資環境がまだまだ発展途上なのでこのようなコスト競争が多く結果的に複数のファンドを保有する状態になってしまいます。ファンド人気の低迷で数年で勝手に償還されてしまうリスクも大いにあると思います。
そのような煩わしさが嫌な人は米国ETFのみの運用をお勧めします。
私の場合は米国ETFで定期的に購入できる自信がないので複数のファンドを抱えた状態が続くと思います。
米国ハイテクETFにご興味がある方はこちらもご参照ください。
コメント